メニュー 閉じる

美容はさみがもたらす美意識

はじめに

実は今回シゲル工業さんから新しく発売されたこの美容はさみを手に入れる前に、既にシゲル工業さんへ工場見学に行った際に貰った別の美容はさみが家にあった。

桐の箱に納まり、美しく磨きあげられたそのはさみは、当時小学生であった私からしたら、まるでプロが使うようなこんな高級なはさみが自分の家にあるだなんて!と非常に喜んだ覚えがある。

そもそも私は、美容はさみというものは美容院で見るもの、美容師さんが使うものという固定概念が根強く定着していて、あの工場見学が無ければ、この先美容はさみに触れる機会など一度あるか無いか、くらい疎遠な存在になっていたのでは無いだろうか。

そういえば、その工場見学に行った際にもらったはさみは、レーザーで私の名前を刻んでもらった世界でたった一つの、私の特別な宝物だった。当時小学六年生であった私は、美容に対する意識が少しずつとはいえ芽生えていった頃というのもあり、そのはさみを手にしてからは、前髪を自分で整えるようになった。それまでは母にやってもらっていた。

ある時、私の一つ年上の姉が、勝手に私のはさみを使って前髪を整えているところを発見した。当時の私は、自分の宝物を勝手に使われている事にショックを受けた。家には他にもヘアカット用のはさみがあったと言うのに。

新しいはさみのレビュー

長々と前置きを入れてしまった。本題に戻そう。今回手に入れたはさみは、特筆すべきところが多くあるのだが、まず第一に挙げるとしたら、圧倒的な切れ味の良さなのだ。

このはさみが今回手に入れたシゲル工業さんのはさみ

比べるようで申し訳ないが、このはさみは家に元々あった宝物のはさみより切れ味が良く、髪を切るのが癖になってしまい、しばしば前髪を切りすぎてしまうくらいだった。(後に聞くところによると、セーム革で拭いてきちんと手入れすれば切れ味は復活するらしい。)
例えるならば、研ぎたての包丁で食材を刻む最初のひと押しの心地良さが、ずっと続くのだ。これでは誰だって前髪を切りすぎてしまう。切り終わっても、どこか他には切れる髪は無いかな、などという危ない橋を渡りたくもなる。

クセになる切り心地である

これだけで終わってはいけない。このはさみは持ちやすさもまた一級品なのだ。

私は同じ年齢の人からしたら手が小さい。恥ずかしいことに、指も大して長い訳では無い。だから大抵のはさみや、趣味で弾いているギターなども、自分の手のサイズに合うものでなければ、中々使いこなせないでいた。

しかし、このはさみを一目見た瞬間、分かった。分かってしまったのだ。これは私のために作られたはさみだと。

おかしなことを言っているのは重々承知だ。それでも、このはさみは私のような手が小さい、もしくは普通の大きさのはさみだと、手が疲れてしまう人に向けて作られた、優しいはさみなのだということが十分に伝わってきた。

大きさはこんな感じ

今、新しい方のはさみは家族が使う洗面所に置いて誰でも使えるようにしてある。これで家族の美意識も上がるといいけど……

まとめ

上にも書いたが、私は美容はさみを手に入れてから、少し美容に対する意識が上がったと思う。元々、美容などにあまり興味が無く、最低限を保っていればいいだろうというスタンスで、年頃の女子がそんな心意気で本当に大丈夫なのか、と両親にも心配されていた。しかし、はさみを手に入れることで自分の中では整えるものがあるのなら整えたい、という気持ちが芽生えてくれた。普段ならこのように光源や構図を意識して写真など撮るような人間ではない。

普段、髪の手入れをする人も、なかなか出来ないでいる人も、是非この機会にこちらの美容はさみを手に入れてみてはどうか。案外、形から入ってみる、というのも悪くはないものだ。


プロの切れ味をご家庭で。 理美容鋏の製造を始めて約40年、その経験と技術が詰まった家庭用ライン「燕三条の髪はさみ」